2025年9月25

「歯ぐきが腫れている気がするけど、放っておいて大丈夫?」
「歯医者さんで“歯周病が進んでいます”と言われたけど、何から始めれば…」
そんなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
**歯周病は“歯を失う一番の原因”**とも言われる病気です。
しかし、早期に治療を始めれば、進行を止めたり改善させたりすることが可能です。
この記事では、歯周病治療の具体的な流れ・治療内容・注意点を初めての方にもわかりやすくまとめました。
【目次】
- 歯周病とは?放置するとどうなる?
- 歯周病治療の全体の流れ
- 治療ステップ①:初診・検査
- 治療ステップ②:初期治療(歯石取り・ブラッシング指導)
- 治療ステップ③:再評価と中等度~重度への対応
- 治療ステップ④:歯周外科治療(必要な場合)
- 治療ステップ⑤:メンテナンスと再発予防
- よくある質問Q&A
- まとめ|歯周病治療は「継続」がカギ!
1. 歯周病とは?放置するとどうなる?
● 歯を支える“骨”が溶けてしまう病気
歯周病は、歯を支えている骨(歯槽骨)や歯ぐきに炎症が起こり、最終的には歯が抜けてしまう病気です。
初期はほとんど自覚症状がなく、
- 歯ぐきの腫れ
- 歯磨き時の出血
- 口臭
といった症状が進行とともに現れてきます。
● 日本人の約8割がかかっているといわれている
特に30代以降になると、多くの方に歯周病の兆候が見られます。
年齢とともに進行しやすいため、大人の“生活習慣病”ともいえるのです。
2. 歯周病治療の全体の流れ
歯周病治療は、1回で終わるものではありません。
以下のようなステップを踏みながら、段階的に進めていきます:
- 検査と診断
- 初期治療(プラークコントロール・歯石除去)
- 再評価(治り具合をチェック)
- 必要に応じて外科的処置
- メンテナンス・定期管理
3. 治療ステップ①:初診・検査
● 精密な診査で「歯周病の進行度」を把握
- 歯周ポケット検査(歯と歯ぐきの隙間の深さ測定)
- レントゲン撮影(骨の吸収状態を確認)
- 口腔内写真の撮影
- 出血・動揺のチェック
これらをもとに、進行度(軽度・中等度・重度)を診断します。
4. 治療ステップ②:初期治療(歯石取り・ブラッシング指導)
● 歯石・プラークの除去が治療の基本!
- 歯ぐきの上や下にある歯石・プラークの除去(スケーリング・ルートプレーニング)
- 患者様ご自身による正しい歯磨き(ブラッシング指導)
特に、患者様のセルフケアの改善が最も重要です。
歯科衛生士と二人三脚で取り組みましょう。
● この時点で改善するケースも多数
軽度〜中等度の歯周病であれば、初期治療だけで炎症が治まり、出血や腫れが改善するケースもあります。
5. 治療ステップ③:再評価と中等度~重度への対応
● 再検査で改善度を確認
初期治療後に、再度歯周ポケットや出血・動揺の状態を確認します。
改善が不十分な場合は、
- 深い歯周ポケットの部位を特定
- 重度の部分に対してさらに専門的な処置を検討
6. 治療ステップ④:歯周外科治療(必要な場合)
● 目に見えない歯周ポケットの奥深くを治療
重度の歯周病では、歯ぐきを切開し、**根の奥深くにたまった歯石や感染組織を除去する“フラップ手術”**が必要になることもあります。
他にも、
- 再生療法(エムドゲインなど)
- 骨補填材の使用
など、歯を残すための最先端治療も選択肢になります。
7. 治療ステップ⑤:メンテナンスと再発予防
● 治療が終わったあとがスタートライン!
歯周病は再発しやすい病気です。
治療後は、以下のような定期的なメンテナンス(SPT)が重要になります。
- 3ヶ月に1回の歯科医院でのクリーニング
- 歯磨き習慣の見直し
- 生活習慣(喫煙・糖尿病など)の改善
長く安定した状態を保つためには、「通い続けること」が最大の治療とも言えます。
8. よくある質問Q&A
Q1:治療期間はどれくらいかかりますか?
A:軽度であれば1〜2ヶ月程度、中等度〜重度では3ヶ月〜半年以上かかることもあります。進行度や通院頻度により異なります。
Q2:費用はどのくらいですか?
A:基本的な検査・初期治療は保険診療内で対応可能です。
ただし外科処置や再生療法などは自由診療になる場合もあるため、都度説明があります。
Q3:治療は痛いですか?
A:必要に応じて局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。
術後に少し腫れたり、軽い違和感を感じることがありますが、数日で落ち着きます。
9. まとめ|歯周病治療は「継続」がカギ!
歯周病は、**気づかないうちに進行する“静かな病気”**ですが、早めに対処すれば多くの場合改善可能です。
✔ 検査からスタートし、段階的に治療が進む
✔ 正しいセルフケアとプロのクリーニングが不可欠
✔ 最後の「メンテナンス」こそが再発を防ぐ鍵!
「ちょっと歯ぐきがおかしいかも…」と思ったら、できるだけ早く歯科医院へご相談を。
当院では、歯科衛生士と歯周病専門医によるチームアプローチで、安心・丁寧な治療を提供しています。