2026年5月11

「前歯の少しのガタつきだけ気になる」 「全体矯正までは考えていないけど、前歯だけ綺麗にしたい」
このようなご相談は非常に多く、近年では“部分矯正”という言葉も広く知られるようになってきました。
特に大人の患者さんでは、
- 前歯の軽い重なり
- 少しのすきっ歯
- 軽度の出っ歯
など、見た目の改善を目的に矯正相談へ来院されるケースが増えています。
しかし、実際には「部分矯正で治せるケース」と「難しいケース」があります。
今回は、部分矯正について詳しく解説します。
部分矯正とは?
部分矯正とは、歯列全体ではなく、一部分だけを動かす矯正治療のことです。
主に前歯を対象に行うことが多く、全体矯正と比較すると、
- 治療期間が短い
- 費用を抑えやすい
という特徴があります。
そのため、
- 結婚式前
- 就活前
- 写真撮影前
- 昔から気になっていた前歯だけ整えたい
という方に選ばれることがあります。
部分矯正で治しやすいケース
軽度のガタつき
前歯が少し重なっている程度であれば、比較的部分矯正で対応しやすいケースがあります。
すきっ歯
歯と歯の間に隙間があるケースも、部分矯正で改善できる場合があります。
軽度の後戻り
昔矯正をしていた方で、後戻りによって少し歯並びが乱れてきた場合も、部分矯正が適応になることがあります。
部分矯正では難しいケース
一方で、見た目だけでは判断できないケースも多くあります。
噛み合わせに問題があるケース
前歯だけを動かしても、奥歯の噛み合わせとのバランスが取れない場合があります。
無理に部分矯正を行うと、
- 噛みにくい
- 後戻りしやすい
- 前歯に負担がかかる
などの問題につながることがあります。
歯を並べるスペースが足りないケース
ガタつきが強い場合、歯を並べるスペースが不足していることがあります。
その場合は、全体的な歯列移動が必要になるケースもあります。
口元の突出感を改善したいケース
Eラインや口元の突出感を改善したい場合は、部分矯正だけでは難しいことがあります。
マウスピース矯正でも部分矯正は可能?
近年では、マウスピース矯正で部分矯正を行うケースも増えていて、軽度のガタつきを整えたり隙間を閉じるようなケースはむしろマウスピース矯正が向いています。
透明で目立ちにくいため、仕事上ワイヤー装置が難しい方にも人気があります。
ただし、マウスピース矯正にも適応があります。
特に、
- 歯のねじれが強い
- 噛み合わせのズレが大きい
- 抜歯が必要
などのケースでは、ワイヤー矯正の方が適している場合があります。
そのため、見た目だけで判断するのではなく、精密検査を行った上で治療法を選択することが重要です。
部分矯正を成功させるために重要なこと
部分矯正では、“どこまでをゴールにするか”が非常に重要です。
患者さんによって、
- 見た目重視
- 噛み合わせ重視
- 短期間希望
など、ご希望は異なります。
そのため当院では、単に「前歯を並べる」だけではなく、長期的な安定性も考慮した診断を大切にしています。
まずはお気軽にご相談ください
部分矯正は、適応症例であれば比較的負担を抑えながら歯並び改善を目指せる治療です。
一方で、適切な診断なしに進めてしまうと、後戻りや噛み合わせの問題につながる場合もあります。
当院では、患者さんのお悩みやご希望を丁寧に伺った上で、一人ひとりに合った治療法をご提案しています。
「部分矯正で治せるのか知りたい」という方も、お気軽にご相談ください。
【監修者紹介】
佐藤 健人(さとう けんと)

東京医科歯科大学歯学部卒業後、東京医科歯科大学歯学附属病院にて研修。
その後、東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科う蝕制御学分野の非常勤講師を務める。
2024年に《Link歯科・矯正歯科 駒込》を開業し、”低侵襲な治療で、歯の健康を守る”をモットーに地域密着型の診療スタイルを貫いています。
経歴:
- 2011年 東京医科歯科大学 歯学部卒業
- 2011年 東京医科歯科大学歯学附属病院 臨床研修医
- 2012年 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科う蝕制御学分野博士課程入学
- 2016年 同修了(歯学博士)
- 2016年 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科う蝕制御学分野 医員
- 2020年 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科う蝕制御学分野 非常勤講師
- 2024年 Link歯科・矯正歯科 駒込 開院
